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「将棋のまち」取り組み報告 岐阜で全国将棋サミット 加古川市は納税返礼品にプロ対局体験紹介 - 神戸新聞NEXT

 将棋を通じて地域を盛り上げる取り組みをしている自治体の関係者が集い、成果を発表し合う「全国将棋サミット」が9日、岐阜県関ケ原町で開かれた。「棋士のまち」を掲げる兵庫県加古川市をはじめ全国20の市町村が参加し、棋士らによるトークショーも行われた。(井原尚基)

 全国将棋サミットは2014年からほぼ毎年開かれ、8回目。日本将棋連盟と岐阜県が主催し、全国各地から約400人が訪れた。

 加古川市は、かこがわ将棋プラザを拠点とする井上慶太九段らの活動などのほか、久保利明九段、稲葉陽八段との対局体験を返礼品とするふるさと納税制度を紹介した。藤井聡太五冠の出身地、愛知県瀬戸市は、藤井五冠を応援する「瀬戸将棋文化振興協会」を設立した実績などを発表。関根金次郎十三世名人の出身地である千葉県野田市は、所蔵する江戸期の棋書の中身を図書館のホームページで公開していることを述べ「高価な本を購入せずに読める」とPRした。

 将棋駒の材料となるツゲを産出する東京都御蔵島(みくらじま)村は本州から船で約7時間半。ツゲのほか、駒台に使われるクワの木も産出していることや、イルカと遊泳できる場所があることが紹介された。将棋駒の生産量日本一を誇る山形県天童市は、JR天童駅構内に将棋資料館を開設していることや、歩道などに詰め将棋の問題が描かれていることをアピールした。

 タイトル戦に合わせた行事も紹介された。山口県下関市は、対局前日の写真撮影の舞台に、宮本武蔵と佐々木小次郎による決闘で知られる巌流島を選び、注目を集めたことを発表。岡山県倉敷市は、対局者がホテルから対局場まで人力車で移動して盛り上げたことを報告した。

 また、名古屋市の河村たかし市長は、徳川美術館が所蔵する国宝の将棋盤「胡蝶蒔絵将棋盤」を使ってタイトル戦を開く夢を語った。

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 トークショーでは、福崎文吾九段や糸谷哲郎八段、人気ライトノベル「りゅうおうのおしごと!」著者の白鳥士郎さんらが出演した。この中で、棋士が対局中に食べる「将棋めし」がファンの中で話題になっていることがテーマになり、中村太地七段は「注目が集まることで自治体も将棋界も盛り上がって相乗効果になれば最高ですね」と語った。

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