
マヨネーズに冷凍食品、ビールにお菓子。身近な食品の値上がりが止まらない。帝国データバンクの集計によると、食品主要105社で7月は1588品目が値上げを実施する。再値上げ、再々値上げもあって年内累計は2万品目に及ぶ見通しだという。
ロシアのウクライナ侵攻をきっかけにした、小麦やトウモロコシなど穀物価格の高騰。1ドル=130円台後半まで進んだ約24年ぶりの円安水準――。値上げラッシュは今秋以降、本格化する。電気料金も上昇し、家計のやりくりに苦労する日々が続く。
食品に限らない。話題の一つがユニクロだ。6月上旬の秋冬向け商品説明会で、フリースは従来価格の税込み1990円が2990円、「ウルトラライトダウンジャケット」は5990円が6990円になると発表された。主力商品がそれぞれ1000円ずつ値上がりする。
綿花や羊毛といった素材価格の上昇と、コロナ禍からの景気回復で発生したコンテナ不足による物流費の増加が主な要因だ。
客離れを防ぐ工夫もこらした。フリースは毛足を長くし、環境意識の高い客に配慮して、回収ペットボトルから作った再生ポリエステルの使用比率を増やしている。機能性肌着としておなじみのヒートテックは、着やすさに加え、消臭機能を改善した。
今のところ、マーケットの評価は前向きだ。値上げでコストの一部を吸収すれば、業績が維持できるとみて、株価は上昇基調にある。
運営するファーストリテイリング会長兼社長で、ユニクロ創業者の柳井正氏は4月の決算記者会見の席上、「円安のメリットはまったくない」と嘆いた。「(客は)価格にすごく敏感。安易な値上げはできない。考え抜いたプライスであるのを理解いただければ」と話していた。
柳井氏が自らの半生を振り返った著書「一勝九敗」にこんなくだりがある。1998年11月28日。全国展開の足がかりとして東京・原宿に出店した。同時に打ち出したのが、1900円のフリースだった。
「以前のユニクロの評判やイメージは安かろう悪かろうだったが、フリースを買って実際に着てみたら安いけど、結構いいじゃんという風向きに変わった」
高価なブランド品ではなく、安くても機能性の高い服が買える。アパレル消費の流れが大きく変わるきっかけとなった。
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