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昭和基地から即時8K映像 KDDIと極地研実証実験、南極域で初 - 岩手日報

 【南極で国際部・菊池健生、東京支社】KDDI総合研究所と国立極地研究所は15日、東京都港区で、南極・昭和基地からリアルタイム伝送された8K映像を公開した。南極域での実施は世界初。衛星通信回線は最大7メガbpsのため、平均5メガ以下、16分の1のデータ量に圧縮した。精緻な映像で国内とつなぐことで、基地の運用や医療環境の充実、学校教育への活用などが期待される。

 KDDI総合研究所の小西聡・先端技術研究所長ら関係者が見守る中、昭和基地主要部が画面に映し出された。これまでの映像では判別が難しかった風で揺れるロープや舞う雪など、細かい部分まではっきり確認できた。あらかじめ伝送したオーロラや吹雪の臨場感ある映像も紹介された。

 同基地では人工衛星経由で観測データを送るなど国内と連絡。学校向けに動画配信することもあるが、8Kのような高精細な映像を送るのは無理だった。

 実証実験では、データ量を放送サービスの10分の1以下に。雪景色や定点が多い南極の特徴も考慮して最適化し、高価な機材やスペースがなくてもできるようスマートフォンを使った。

国内とやりとりしながら、8K映像の伝送試験を行う63次越冬隊員の三井俊平さん=10月、南極・昭和基地(国際部・菊池健生撮影)

 KDDIから極地研に出向した隊員が、2019年から準備。今回の伝送は三井俊平63次越冬隊員が担当し、撮影も行った。

 観測隊はプロ集団だが、限られた人員で専門外の仕事も必要。国内から細かい部分まで映像で確認できると、作業も円滑になる。医療面や中継イベントでの活用も想定される。

 極地研の中村卓司所長は「当初の短波通信とは隔世の感がある。南極は人類が守らなければならない大陸。8Kの高精細な映像も活用してより広く伝え、南極の保護、持続可能な開発目標(SDGs)の進展に貢献したい」と述べた。

◇      ◇

 第63次南極観測越冬隊の活動は、岩手日報本紙をご覧ください。

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