睡眠と肌の美しさに加えて、睡眠と太りやすさが関係することも証明されている。
「良い睡眠がとれていないと、食欲が増すホルモンのグレリンが増加し、食欲を抑えるホルモンのレプチンが減少することがわかっています。結果、睡眠不足の状態ではしっかり眠ったときに比べて食欲が25%も増すとも言われており、不必要に食べ過ぎてしまうのです。また、食欲に加えて、ジャンクフードのように糖質や脂質の多いものが食べたくなる原因も、適切な睡眠が取れていないことが無関係ではないと明らかになっています」
つまり、日々食べ過ぎを実感している人は、睡眠を見直すことでヘルシーな食生活と美しいボディを手に入れられる可能性大! そして、ほかでもない友野さん自身が、その生きた証人。ハードなエクササイズや特別な食事療法をすることなく睡眠の質を上げただけで、理想としていた体重に近づくことができたのだそう。
良質な睡眠が肌にもボディにも大切なことは分かりつつも、ベッドに入ってもなかなか寝つけないという人もいるだろう。実際、友野さんがヒアリングをした人たちのうち、特に20代、30代の女性が入眠困難に苦しむ人が増えているとのこと。「3時間ほども眠れないという女性はざらにいます。なかには、ベッドに12時に入って眠れたのは5時という方もいるくらいです」
また、コロナ禍で起きた変化についていけず、それが入眠困難につながる例も増えているのだそう。「世の中が以前のスピードへ戻るのを目の当たりにして、その変化に自分の体力や気持ちが追いつかない……。このような不安やストレスから、なかなか寝つけないという女性たちの声を聞きます」と友野さん。入眠困難は美容どころか健康をも害しそうだが、どうすれば解決できるのか?
寝室の環境や睡眠前のルーティンを見直して
Photo: Nenad Aksic/123RF
「夏でも湯船につかってリラックスモードをオンにする、肌触りの良いシルクコットンのパジャマを着る、マインドフルネスやストレッチで自立神経を整えるなど、睡眠の質を上げるための習慣はひとつでも多く取り入れることが、入眠困難の解決策です」。また、気候変動の影響で日本の夏は長期化すると言われており、残暑も厳しいなか、寝室の温度と湿度に注意して欲しいと続ける。
「熟睡しやすい寝室の温度は1年を通して19〜28度、湿度は60%前後だと言われています。少し前までは夏は冷房の3時間タイマーを推奨していましたが、猛暑であるここ数年は27度で冷房を付けっ放しにすることをおすすめしています」。注意点は、エアコンを使うときに体に直接風が当たらないように気をつけること。また冷たい空気は下に、温かい空気は上にたまりやすいので、空気の循環をうながすためにサーキュレーターも活用したい。
加えて効果的なのは、就寝の1時間前から25〜26度とやや低めの温度で風量を強くし、寝具や壁、天井、床などをしっかり冷やしておくこと。
「特に敷き寝具を冷やすことが重要です。背中を涼やかに保つことで深い睡眠に到達しやすいので、井草や冷感のシーツなどにトライしてみても。夏は寝苦しくてシーツの冷たい部分を探しながら無意識に不要な寝返りを打ちがちに。入眠直後に大きな寝返りをし過ぎると睡眠の質を下げることになりかねません。また、昼間の熱は壁にこもる性質があります。ベッドは壁際に付けず、10㎝でもいいので離すようにしましょう」。ただし就寝中は体温が下がるので、ガーゼケットなど薄手のものでも良いのでお腹周りなどにかけ、体幹を冷やし過ぎないように注意して。
一方、気になるのが電気料金の値上げだ。「電気代が高騰し、冷房の使用を控えようと思っているという声をよく聞きます。その気持ちも分かりますが、冷房を使わないことで睡眠の質が下がり、それが心の健康を害してしまったり、仕事のパフォーマンスを下げてしまったりすることにつながりかねません。総合的に見たときの経済的なダメージは、冷房を使わないことの方が大きいのではないでしょうか」
エスプレッソと同じくらい睡眠を妨げるのが、SNSや仕事メール
Photo: Rafael Ben-Ari /123RF
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