こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
化粧まわしって、豪華で華やかなものや、大人気漫画のキャラクターなど、個性的で変わったデザインが結構あるわね。あれはいったい誰が作っているのかしら?
なんて気になりはじめたら、「化粧まわしのお値段はどれくらい?」とか、「絵柄は力士本人が注文しているの?」とか、疑問が次から次へと湧いてきて気になって仕方がないので、早速、相撲の化粧まわしについて調べてみました!
化粧まわしの始まりとは?
化粧まわしの起源は、江戸時代にまでさかのぼります。相撲に熱狂していた当時の大名たちは、「タニマチ」(相撲界の隠語で、ひいきにしてくれる客、後援してくれる人、無償スポンサーのことを意味する)となってお気に入りの力士を召し抱えたそう。
力士の勝利はタニマチである大名の知名度アップに貢献していたんだとか。力士は、藩の広告塔みたいな大事な役割を担っていたのね。
そんな背景があったため、紀州藩(現在の和歌山県)のお殿様が、本場所で勝利した力士のごほうびに、これまでにはなかった美しくて華やかな「まわし」を贈ったんですって。それが、化粧まわしの始まりだそうです。
化粧まわしの制作とその値段
取組みでのまわしとは違って、化粧まわしは土俵入りのときだけに使うもの。通常のまわしとの違いは、豪華な刺繍をほどこした「前垂れ」が付いていること。十両以上の力士が身に着けることができます。
今でも、力士には企業や後援会、裕福な個人がスポンサーとして付いていて、昇進や勝利のお祝いなどを機に、力士に化粧まわしが贈られます。
デザインには、力士の好みや出身にちなんだものなどが採り入れられていることも多いけれど、中にはスポンサー企業のキャラクターがデザインされるなど、広告の役割を果たしていることもあります。
話題になったユニークな化粧まわしには、以下のようなものがあります。
琴光喜関の大ファンだったデヴィ・スカルノ夫人が、自分の名前を刺繍した化粧まわし
漫画家のゆでたまごさんが友人の千代大龍関に送った「キン肉マン」が刺繍された化粧まわし
熊本県出身の佐田の海関の、熊本県のゆるキャラ「くまモン」を刺繍した化粧まわし
横綱・稀勢の里関に贈られた漫画『北斗の拳』をテーマにした化粧まわし(横綱は太刀持ちと露払いの分も作らねばならないので3枚!)。稀勢の里関用は『北斗の拳』の孤高の男ラオウ、太刀持ち用がケンシロウ、露払い用がトキを身に付けた
化粧まわしには、金糸や銀糸の刺しゅうが施されていて、本当に豪華絢爛(けんらん)。いったいお値段はいくらなのかしらと思って調べてみたら、お安いものでも1本100万円以上するのは当たり前で、数千万円することも珍しくないのだそう(お高いわ~)。
博多織、西陣織といったブランドの織物から、中にはダイヤモンドが織り込まれたものまで存在するらしくて、高価なものになると1億円は超えるというから驚きです!
ちなみに、そのジュエリー化粧まわしを贈られたのは元大勢・若島津。地方巡業の際は盗難防止のために、宝石をイミテーションに付け替えて使っていたんですって。そんな気を使う必要がある化粧まわしがあるなんて!
世界に一つだけの化粧まわしは、一本一本、すべて職人さんの手織りなんだそう。豪華で凝った化粧まわしの制作には手間がかかることが想像されますね。値段が高くなるのも納得です。化粧まわしは日本の伝統工芸品なんですね。
これからは、力士の化粧まわしにも注目しようっと。
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