日本相撲協会が新型コロナウイルス感染拡大の影響により、24日に初日を予定していた大相撲夏場所(東京・両国国技館)を中止する方向で調整していることが3日、関係者の話で分かった。角界ではこれまでに、高田川親方(元関脇安芸乃島)や十両白鷹山ら計7人の感染者が判明。政府発令の6日期限の緊急事態宣言が、31日まで延長される方向となったこともあり実施は厳しい状況となった。本場所が中止となれば、八百長問題の影響を受けた11年春場所以来、9年ぶり3度目となる。

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日本相撲協会が新型コロナウイルス感染拡大の影響により、24日に初日を予定していた大相撲夏場所(両国国技館)を中止する方向で調整していることが3日、複数の関係者の話で分かった。

相撲協会は開催可否について、政府の要請に沿って対応するとしている。6日期限の緊急事態宣言が31日まで延長される方向となったこともあり、実施は厳しさを増していた。

関係者によると、4日の延長表明を受け、電話などでの持ち回り理事会を経て正式決定する見込み。本場所が中止されれば、八百長問題の影響を受けた2011年春場所以来、9年ぶり3度目となる。

協会は3月、大阪の春場所を史上初の無観客で実施。協会員に感染者が出れば打ち切りの方針だったが、15日間を完遂した。

コロナ禍が収まらない状況下、4月3日の臨時理事会で夏場所と7月の名古屋場所を2週間延期する措置を決めた。4月7日に緊急事態宣言が発令されるなど事態は悪化。協会内でも3日までに、高田川親方(元関脇安芸乃島)、十両白鷹山ら計7人の感染が判明している。

ある協会幹部は「春場所の時とは状況がかなり違う。協会内で感染者も出たし、夏場所の開催は絶望的だ」と話した。