大相撲で先月、大関に昇進した富山市出身の朝乃山(26)=高砂=。呉羽中と富山商高の1学年後輩で、学生時代は女子相撲で日本一に輝き、現在は富山県警高岡署の刑事課に勤務する稲葉映美さん(25)が、このほど「とやま・いしかわ報知」のインタビューに応じた。先輩の横綱昇進を願うとともに、自身も刑事として、富山商の教育目標である「愛と正義」を大切に、富山の安全と安心を守るために力を尽くすことを誓った。(取材・構成=竹内竜也)
富山県出身力士では22代横綱・太刀山以来、111年ぶりの大関となった朝乃山(本名・石橋広暉)。中学、高校と相撲部で一緒に稽古に励んできた稲葉さんは、「石橋先輩」の快挙を喜んだ。
「本当におめでたいことだし、すごいなという驚きがあった。直接の先輩なのでうれしかった」
特に富山商では、朝乃山が強くなっていく様子を間近で見ていた。
「中学の記憶は曖昧だが、高校2~3年から実力がついてこられ、全国でも活躍されるようになった。急激に体が大きくなられたのと、浦山(英樹)先生の指導があったからだと思う」
稲葉さんは、当時の富山商監督で2017年に40歳で急逝した浦山さんから、朝乃山が今の代名詞でもある「右四つ」を教え込まれていたイメージが強いという。朝乃山と最後に会った昨年末の富山商相撲部OB会で「頑張って下さい」とあいさつ。その後約3か月で大関昇進を決めた。
「あれだけ自分のスタイルを貫いて大関まで行けるのはすごいと思う。簡単なことではないが、この勢いのまま横綱を目指してほしいなと思う」
学生時代の朝乃山はどんな先輩だったのだろうか?
「中学、高校と(女子部員が)私1人だった時期があり、男子と一緒に練習していた。先輩には胸を出したりしてもらうことがたくさんあった。私は人見知りで積極的に話す方ではなかったので、気を使って学校のことなどいろいろ話し掛けてもらって…。優しい先輩でした」
堀川小4年時に、先生の勧めで相撲を始めた稲葉さん。得意の押し相撲を磨き、富山商から進んだ立命館大では、小中高に続き全日本女子選手権で優勝し、全年代で日本一に輝いた。高3で世界ジュニア選手権、大学3、4年時に出場した世界選手権でいずれも3位。大学の先輩に勧められ、卒業後は警察官になることを決めた。
「大学で京都に住んでいたが、富山が好きだったので、地元に恩返しできる仕事がしたかった。大学まで相撲を続けてきて、力も生かせる仕事ではないかなと思った」
富山県警の採用試験に合格し、警察学校で半年間学んだ後、高岡署伏木幹部交番に約2年半勤務。その間、地元で行われた伏木場所大相撲に「えみ乃海」のしこ名で参加し、幕内女子で連覇を達成した。地域の人たちから親しまれ、今年は3連覇を期待されているが「引退も視野に検討中です」と稲葉さん。全国大会を控えた富山の小中学生にコーチとして相撲を教えるなど、既に後進の指導にも当たっている。
4月からは希望していた刑事課に配属。女性刑事として新大関の朝乃山と同じく、新たな一歩を踏み出す。先輩は、昇進伝達式の口上に、富山商の校歌や教育目標に使われる「愛と正義」を入れた。
「同じ富商として我々の誇りだなと思いました。先輩は相撲で地域を盛り上げたり、富山県のために貢献されている。私は悪い人を捕まえるのが仕事。先輩に負けないように、犯罪検挙などで地域に貢献できたら。市民の方々のために、『愛と正義』で、安全で安心して暮らしていただける街にしていきたいと思います」
◆稲葉 映美(いなば・えみ)1994年8月8日、富山市生まれ。25歳。堀川小4年から相撲を始め、呉羽中、富山商高、立命館大とそれぞれのカテゴリーで全日本女子選手権優勝。高校は世界ジュニア選手権、大学は世界選手権でいずれも3位。身長160センチ、体重は「大学4年の世界選手権前に増量して、最高で110キロありました」。家族は両親と弟。特技は絵を描くこと。警察学校時代に描いたパトカーの絵は好評で交番に飾られたほどの腕前。
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April 06, 2020 at 06:31AM
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新大関・朝乃山の後輩が刑事に…女子相撲・世界3位の稲葉映美さん、富山商魂「愛と正義」で市民の安心&安全を守る - スポーツ報知
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