[ニューヨーク １８日 ロイター] - 米メタ・プラットフォームズは１８日、オープンソース（ＯＳＳ）として提供している独自大規模言語モデル（ＬＬＭ）の「ＬＬａＭＡ（ラマ）」の商用版をリリースすると発表した。これにより新興企業などがオープンＡＩやアルファベット傘下のグーグルが手掛ける高価なモデルに代わる強力な代替手段を無償で利用できるようになる。
メタはＬＬａＭＡをこれまで研究目的で一部の学者のみに提供していた。商用版は「ＬＬａＭＡ２」と呼ばれ、マイクロソフトのクラウド基盤「Ａｚｕｒｅ（アジュール）」を通して配布され、 基本ソフト（ＯＳ）「ウィンドウズ」で動作する。
また、メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者（ＣＥＯ）のフェイスブックへの投稿によると、ＬＬａＭＡ２は直接ダウンロードできるようになるほか、アマゾン・ドット・コムのクラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス（ＡＷＳ）」やハギング・フェイスなどを通しても利用できるようになる。
ザッカーバーグ氏は「オープンソースにすることで、より多くの開発者が新しい技術を利用して構築できるようになるため、イノベーションが促進される」とし、「エコシステムがよりオープンなら、より多くの進歩がもたらされると確信している」とした。
ＬＬａＭＡのような高度なモデルをオープンソースで広く利用できるようにすることで、オープンＡＩのようなプレーヤーが生成人工知能（ＡＩ）の黎明期に確立した初期の優位性が覆される可能性がある。
ソフトウェア開発者向けプラットフォーム、レプリットのアムジャド・マサドＣＥＯは「オープンソースモデルの改善でクローズドソースの市場シェアは侵食される」とし、「ＬＬａＭＡ２で状況が一変する可能性がある」との見方を示している。
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