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ECサイトの決済フォーム上の基礎的な問題が収益機会損失につながっていることが判明/Stripe調査 - ECzine(イーシージン)

 インターネット向け経済インフラのプラットフォームを構築する Stripe は、アジア太平洋地域の大手 EC サイト に関する調査レポート「The State of Checkouts in 2022」を発表した。同調査結果の詳細は、次のとおり。

決済フォームの設計に起因する機会損失

 日本における回答者の52% は、ECサイト上で決済完了までに3分以上かかると購入を断念する傾向にあり、これは企業が顧客の半数以上を失っていることを意味する。さらに、オンラインショッピングにおいて必ず購入に至る消費者は7%に過ぎず、大半が購入に至っていないのが現実である。しかし、大多数のECサイトは次のような問題により、購入までの時間を伸ばしたり、機会損失を招いたりしている。

  • 84%:決済ページにセキュリティロゴを表示していない
  • 89%:かご落ちした消費者に対してフォローアップを行っていない
  • 88%:より高価な製品・サービスを勧めるアップセリングを行っていない
  • 54%:関連製品・サービスを勧めるクロスセリングを行っていない
  • 56%:有効期限切れクレジットカードが使用されてもリアルタイムでエラーメッセージが表示されない

モバイル端末に最適化されていない決済フォーム

 日本における回答者の65%が、モバイル端末を使ってオンラインで買い物をしている。また、ソーシャルメディアを通じた買い物も増加しており、回答者の85%がFacebook、Instagram、YouTubeなどのプラットフォームを使って買い物をしている。

 これは企業にとってモバイル端末での決済体験の向上が急務であることを示している。しかし、調査対象となったアジア太平洋地域の企業の98%が決済フォームをモバイル端末に最適化している一方で、大半はウォレット決済には対応していなかった。アジア太平洋地域におけるモバイル端末への最適化に関する問題は次のとおり。

  • 89%:Apple Pay または Google Pay に対応していない
  • 66%:決済情報を保存する機能を提供していない
  • 26%:カード情報を入力するためのテンキーを表示していない

ローカライズされていない決済手段

 日本における回答者の92%が、ECサイトが日本で一般的な決済手段に対応しているかどうかを重要視しており、82%が希望する決済手段がないと購入を断念すると回答した。

 その国・地域に見合った決済方法を提供することは、収益の向上につながる。日本では後払い決済(BNPL)の人気が高まっており、回答者の82%は後払い決済が利用可能であれば購入に至る可能性が高いと回答している。しかしアジア太平洋地域では、わずか40%のECサイトしか対応していない。

サブスクリプションへの対応の遅れ

 同調査によると、アジア太平洋地域の消費者は平均ふたつのサブスクリプションサービスを利用していることがわかった。しかし、次のような問題から、企業は登録者を増やすためにさらなる努力が必要となる。

  • 57%のサブスクリプションサイトが、登録前の無料トライアルを提供していない
  • アジア太平洋地域における回答者の79%は定期支払いで不快な経験をしたことがあり、キャンセルに多くの手順が必要なことがその理由のトップである

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