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札幌の暑熱対策を強化へ 五輪1年前にデータ収集―マラソン・競歩 - 時事通信ニュース

2020年04月17日14時04分

五輪代表選考のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で先頭集団を引っ張る前田穂南(手前左)と鈴木亜由子(同右)=2019年9月15日、東京都中央区

五輪代表選考のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で先頭集団を引っ張る前田穂南(手前左)と鈴木亜由子(同右)=2019年9月15日、東京都中央区

 東京五輪の1年延期を受け、日本陸連科学委員会がマラソンと競歩の暑熱対策を強化して、万全に備えようと計画している。昨年11月に会場が急きょ札幌へ変更されたため、データが不足している現状。開幕が先延ばしとなったことで1年前に当たる今夏、現地の気象状況を調査することが可能となった。

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 マラソンも競歩も最初は東京で実施予定だった。しかし昨秋の世界選手権(ドーハ)の女子マラソンなどで酷暑の影響により棄権者が続出し、国際オリンピック委員会(IOC)の判断で札幌に移された。コースが決まったのは昨年末。日本陸連科学委員長の杉田正明日体大教授は「ある程度の気候は把握できたが、手探りな部分があった」と振り返る。
 1年の猶予期間を活用し、今夏に実際のコースで気温や湿度、日陰や日なたの状況、路面温度など細かいデータ収集を行う計画が立てられた。今後の調整次第で「代表選手に夏場に現地で走ったり歩いたりしてもらう機会が持てると一番良い」(杉田氏)。暑さの中でペースに応じた体の反応を見ることで、各選手の特性に合わせた助言ができれば理想的だ。
 札幌でも夏は朝方の湿度が比較的高く、暑さ指数も東京と数度しか変わらないという。杉田氏は「運動すればかなり暑さを感じる。何も対策をしないと厳しい」と警戒し、「現地でシミュレーションできるのは大きい。リアリティーのある情報提供、対策ができる」と前向きに捉える。新型コロナウイルスの感染が収束すれば、今夏の取り組みがメダル獲得へのカギを握りそうだ。

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April 17, 2020 at 12:08PM
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