高宗良次(35=飯塚)が長い不調を抜け出した。

近況は、一般戦でも大敗してしまったり、良走路での白星が遠ざかっていたりと、苦しいシリーズが長期間に渡り続いていた。その間も熱心に整備を続けてきたものの、なかなか実らず悩んできた。しかし、今節は意を決して施したヘッド交換が当たり、一気に気配が上向いた。

「すごく遠回りしてしまった。悪くなった時にまずクランクを疑った。エンジンの心臓部なので、そこが良くなれば良くなるはずだと思った。3回交換してみたけど、どれも症状が同じで良くならなかった。その時に気付くべきだったんでしょうね」。それから他の部品も交換して手を尽くし、最後に残ったのがヘッドだったという。「ヘッドには自信があったし、費用も手間もかかるのでためらってしまった。いいパーツだったけど、長く使っていたのでへたってしまっていた」。ヘッドを交換するには事前に調整をしておく手間がある。また、ヘッド本体は20万円、ヘッドの中の部品を合わせれば30万円くらいするという高価な部品だ。

2日目準決勝戦A11Rで2着を確保、3日目の優勝戦に挑む。「部品代を考えたら、まだまだマイナスですね」。パワーを引き出し、ここからの快進撃に期待だ。まずは今節の優勝賞金を狙いにいく。