ニューヨーク=真海喬生
日本酒「獺祭(だっさい)」の蔵元、旭酒造が米ニューヨークで酒造りを始めた。新しい酒蔵が3月に完成し、旭酒造として初めての海外生産に挑む。桜井博志会長は「和食店だけでなく、米国の一般的な飲食店で飲まれる存在を目指す」と話す。
商品名は「DASSAI BLUE(獺祭ブルー)」。「青は藍より出でて藍より青し」にちなみ、「日本の獺祭を超えて欲しい」(桜井会長)という思いを込めた。今年夏に米国で発売する。販売価格は高いもので、720ミリリットルで90~100ドルを想定している。
3月、NY市内から車で2時間ほど北上したハドソン川沿いにある約6万平方メートルのスーパーマーケットの跡地に精米工場と酒蔵が完成した。2017年に米国での生産を決め、19年に生産を始める予定だったが、新型コロナや現地の環境規制などの対応で4年ずれ込んだ。費用も30億円の計画が80億円に膨らんだ。
原料米は当面、日本から酒米「山田錦」を輸入する。米アーカンソー州で山田錦の生産にも取り組んでおり、徐々に米国産米に切り替えていく予定という。今年の生産量は720ミリリットル換算で約15万本。数年かけ、生産量を今年の10倍超に増やす計画だ。
旭酒造は、原料米の削り度合いが大きく高価な「純米大吟醸」の生産に絞ったうえ、「杜氏(とうじ)の勘」ではなく、科学的なデータを重視。機械で管理した環境で一年中生産を可能にしたことで価格を抑え、人気を得た。桜井会長は「ライバルは日本酒ではなくワインやシャンパン。文化の発信拠点という意味でNYでの生産を決めたが、米国市場はまだ手探り。試行錯誤の日々だ」と話す。(ニューヨーク=真海喬生)
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