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マメ科の植物は気候危機から地球を救う…でもアメリカ人は豆料理を好まず、高価な代替肉を食べる - Business Insider Japan

豆を嫌がっているのは誰?

豆は食物繊維とタンパク質が豊富だが、誰もが好んで食べるわけではない。

豆は食物繊維とタンパク質が豊富だが、誰もが好んで食べるわけではない。

Ivan-balvan/Getty Images

イチカワは、料理番組や料理雑誌の表紙、新しい健康食レストランのメニューで、豆類があまり取り扱われていない状況を目にしてきた。豆が嫌い、調理法が分からない、豆を食べるとおならが出るのが嫌だ、といった声も聞かれる。イチカワはこれを「豆へのためらい」と呼び、さらにひどいケースでは「豆への抵抗」と呼んでいる。

カーライルも同じ状況を見てきた。2016年、彼女はレンズ豆に関する情報冊子をモンタナ州立大学と共同執筆した。その際に行われた調査で、モンタナ州の住民は、レンズ豆を食べるとお腹にガスが溜まることにもっとも不安を感じていることが分かった。また、マメ科の植物を栽培する彼女の友人は、多くの潜在顧客が豆の調理は時間がかかりすぎる、あるいは難しすぎると考え、なかなか手を出せずにいることに気が付いたという。

イチカワはInsiderにこう語っている。

「マメが土の中でどのような働きをするのか調査する必要はない。それを証明する研究は山ほどあるのだから。豆が人体へどのような影響を与えるのかについても調査する必要はない。同様にそれを証明する研究は山ほどある。豆には調理法がいくつもあることを調べる必要もない。山ほどの料理本があるのだから。それなのに、アメリカ人が豆を食べるのをためらうのはなぜなのか。それは理解する必要がある」

フロリダ州にあるスーパーの棚に並ぶ黒いんげん豆の缶詰。

フロリダ州にあるスーパーの棚に並ぶ黒いんげん豆の缶詰。

Wilfredo Lee/AP Photo

イチカワはアメリカにおける豆の消費に関する調査を、カリフォルニア大学バークレー校の代替肉研究所(Alternative Meats Lab)と共同で2019年に開始した。彼女と2人の博士課程研究員は、フェスティバルの会場に集まった人を対象に、豆類への考え方について調査を行った。また、栄養価、農業経済的なメリットと課題、料理の歴史といった豆の多様性についての評価も開始した。しかし、新型コロナのパンデミックの発生で研究資金が途絶え、イチカワは今も新たな資金を探している。

「手頃な価格で手に入るベジタリアン向けタンパク質について研究するには多額の資金を費やす必要があると考えている人がいることに、私は本当に心苦しい思いをしている」と彼女は言う。

アメリカ労働統計局によると、2022年9月にアメリカの都市におけるひき肉1ポンド(約453g)の価格は平均4.86ドルだったが、乾燥豆1ポンドは約1.68ドルだった。また、ウォルマート(Walmart)では、血が滴るように見えることで有名な植物性パティ、インポッシブル・バーガーは1.5ポンドで9.44ドルだった。

「豆はすでにすばらしい働きをすることが分かっているのだから、その類似品を探すのに無駄な時間を費やしてほしくない」とイチカワは述べている。

[原文: Legumes can help fight climate change, but 'bean hesitancy' might stand in the way

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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