2020年04月08日07時24分
無観客開催の春場所千秋楽で、土俵入りする幕内力士＝３月２２日、エディオンアリーナ大阪
３月の大相撲春場所は無観客開催で乗り切った日本相撲協会だが、新型コロナウイルス感染の状況悪化で厳しい決断を迫られそうだ。
３日の臨時理事会で夏場所と名古屋場所をそれぞれ２週間延期することを決めた。一時的な措置を講じた際に八角理事長（元横綱北勝海）は「状況を見極めながら最善の方法を探していく」と述べたが、緊急事態宣言が発令された今、東京・両国国技館で夏場所を通常開催できる可能性はぐっと低くなった。
異例の春場所を終えた後、尾車事業部長（元大関琴風）は「相撲には世の中の安泰を願うという意味がある。外出を控えている方にはテレビで見てもらえて、本当にやってよかった」と語った。無観客でも本場所開催の意義は大きいと信じているが、春と比べて協会員が感染する危険性が高まっている現実がある。
緊急事態宣言が出た場合の場所開催について、芝田山広報部長（元横綱大乃国）は「中止もあり得る」との認識を示していた。春場所でも感染者が出ないよう関係者が神経をすり減らしたが、夏はその比ではないだろう。
相撲は競技の性格上、濃厚接触が避けられない。１５日間続けて開催される本場所では、出番を待つ力士が支度部屋にひしめき、土俵で体をぶつけ合う。部屋での集団生活もある。
相撲協会の収入は本場所と巡業が大きな柱となっている。入場料収入を失った春場所は約１０億円の収益減となる見込みで、３月下旬からの春巡業は中止となった。本場所や巡業を取りやめれば金銭面で痛手を負うが、開催して失うものが出てしまえば、それはとてつもなく大きい。 
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April 08, 2020 at 05:29AM
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大相撲、夏場所中止も現実味 状況悪化、厳しさ春以上―緊急事態宣言 - 時事通信ニュース
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